春にして君を想う

祖父母には何人兄弟がいたのか とか

あったことがある遠い親戚のあの人は

どういう繋がりの人なのか とか

そんなことが知りたくて

 

伯母監修の元、家計図を書いてみた。

 

 

豆腐小僧

という妖怪をご存知ですか

 

妖怪というものは

誰かがその存在を意識してはじめて

存在できる"概念"なのだそうで

 

豆腐小僧という名を

誰も知らなければ

豆腐小僧という"概念"は

消えてなくなるわけです。

 

 

千と千尋の神隠しでは

千尋の名前が奪われる

 

はてしない物語では

バスチアンが幼ごころの君に名前をつける

そして名前を失う

 

 

名前が存在する間 それは生き続ける

名前が概念を生みだす

 

 

たかだか三代前までの家計図

その大部分は見知らぬ名前でした。

 

 

私は

人の名の儚さを思う

 

歴史に名を残す

という欲を持ったことはないけれど

 

たとえば

遠く離れたときに

 

名前を

私と言う概念を

覚えていてくれたら

それはとても尊いことです

 

そして

忘れられることもまた 

 

 

君の名は

Beautiful name

名前をつけてやる

 

そういえば

名前は一番身近な呪いだ

ってフレーズ

何で読んだんだっけ

 

 

こんなの見る?

と、伯母が写真を見せてくれました。

母や、伯母や、祖父母や、曽祖父母の写真。

 

裏返すと名前が書いてあって

なんだか

 

ああ、この人は、

時に笑い、時に泣いたりしながら

確かにここに存在していたんだなあ

 

みたいな想いが

立体的な現実味を帯びて

押し寄せてきたのです。

 

 

祖父母の結婚写真と

母の写真を何枚かもらってきました。

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